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全店舗にて配布「銀座に志かわ千社札」2021年3月のテーマは「ひな祭り」です

2020年5月より銀座に志かわ全店舗にて枚数限定にて無料配布を開始をいたしました「銀座志かわ千社札:別名・朔日札(ついたちふだ)」。2021年3月のテーマは「ひな祭り」でございます。時の移ろいをも描写しているこの千社札は裏面にステッカー加工を施しています。ノートなどの平面に貼ることもできます。そして3月のテーマには下記の思い入れがございます。

桃の節句、ひな祭り
古代中国の陰陽道では 1・3・5・7・9 の奇数が重なる日に、お供えやお祓いをする風習がありました。3月3日は上巳(じょうし)、5月5日は端午(たんご)、7月7日は七夕、9月9日は重陽です。(1月はちょっと例外で1月7日が人日の節句。七草粥を食べる日です。)日本では平安時代に年中行事になり、江戸時代には少し変化して、いわゆる「五節句」という幕府公式の祝祭日になり、賑やかにお祝いするようになったようです。そして、それぞれの節句にはその時期の植物に合わせて、人日は七草、上巳は桃、端午は菖蒲、七夕は笹竹、重陽は菊の節句とも言われます。節句にはもともと男女の区別はありません。しかし、菖蒲を「尚武」にかける端午の節句が男の子のお祭りになったため、上巳の節句は優雅な女の子のお祭りとして楽しまれるようになりました。少し前まで、東京五輪がらみで、日本の男尊女卑の考え方がとかく騒がれておりましたが、昔の人はその辺のことは心得ていて、ちゃんとバランスをとっていたようです。

日本では上巳の節句に、人の形を草木や紙でこしらえ、それで身体をなでて自分の厄を移し、水に流して祓いとしました。この時のなでものを「人形(ひとがた)」と呼びます。この「ひとがた」が平安時代に、紙や粘土で作られた幼女たちの手遊びの小さな人形(「ひいな」と呼ばれていました)と長い年月の間に融け合って、ひな人形が生れ、やがて家の中に飾り祀るようになったようです。江戸時代以降にはお大名の嫁入り道具として立派なものが作られています。特に「ひな道具」は精巧なミニチュアとして、本物と同じ伝統的な手法で作られていて、これが技術伝承に一役買っています。今回、描いたのは雛人形の原型に近い、紙製の立ち雛のお内裏様です。

そして、菱餅。

これは子孫繁栄と長寿の意味がある菱(ひし)の実に同じく健康と長寿の母子草(これは春の七草の一つ。別名、ゴギョウ)を混ぜて作られます。幸せな結婚や子孫繁栄などの願いが込められています。さて、2020年5月から担当させていただいた銀座に志かわさんの朔日札(千社札)ですが、私(橘右之吉さん)が担当させていただくのは今月が最後となります。最初の札が端午の「菖蒲」。そして、最後は上巳の「桃」。節句に始まり、節句で終らせていただきました。1年間、ありがとうございました。また、お会いできる日を楽しみにしております。締めの茶色は「黄雀(きがら)茶」。元々は茶めしの色だそうです。茶めしは庶民の食べ物。それは食パンに通じると考えての選定です。皆様のご健康と御長寿、そして子孫繁栄、商売繁盛を祈念して、今月の札を納めさせていただきます。

菱餅の緑はよもぎで、ピンクはクチナシの実で着色。緑の餅は「萌え出る新緑」、白は「雪」、ピンクは「桃」を意味していて、「雪の下から緑の芽が出て、桃の花が咲く」。つまり、これで「春の到来」を表しています。だから、重ねる順番を間違えるのはご法度だそうです。

橘流寄席文字・江戸文字書家。1950 年東京台東区千束生まれ。16歳で、橘流寄席文字家元の橘右近師に弟子入り、19歳で橘右之吉の筆名を許される。書家・G デザイナーとして、国立劇場や国立演芸場のポスター、浅草寺の提灯「志ん橋」や浅草鳶神社の酉の市、東都のれん会、平成中村座、大江戸温泉物語、神楽坂の文ちゃん、日本橋の喜代川、なぎら健壱さんの書籍などを手がける。携帯電話などにつける「消し札」や「ミニ千社札シール」の発案者。株式会社UNOS 代表。

株式会社UNOSのホームページはコチラ>>>株式会社UNOS

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